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Markdown は、シンプルで読みやすいテキストフォーマットをベースにしたマークアップ言語。ブログ記事や技術ドキュメント、README ファイルなどで広く使われており、数多くのエディタが存在します。
しかし、無料で手軽に使えるエディタは多いものの、どれを選べばよいか迷うこともあります。この記事では、無料で使えるおすすめ Markdown エディタ を5つ紹介し、さらにエディタごとの基本的な使い方・コツをまとめます。
1. VS Code(Visual Studio Code)
-
特徴
- Microsoft が提供するクロスプラットフォームのエディタ。
- 拡張機能が豊富で、開発者向けであるが初心者でも使いやすい UI。
- Live Preview、Git 連携などのビルトイン機能は非常に便利。
インストール手順
- VS Code の公式サイトからインストーラをダウンロード。
- インストールを実行して起動。
- 左サイドバーの拡張機能アイコン(四角いアイコン)をクリック。
- 検索バーに
Markdownと入力し、Markdown Preview EnhancedまたはMarkdown All in Oneをインストール。
使い方・コツ
| アクション | ショートカット | 説明 |
|---|---|---|
| Live Preview | Ctrl+Shift+V |
Markdown 文章を右側にリアルタイム表示。 |
| テーブル作成 | Ctrl+Alt+T (拡張機能) |
抽象的なテーブル構文を自動生成。 |
| 画像挿入 | Ctrl+Shift+P → Markdown: Insert Image |
画像パス自動補完付き。 |
エディタ内の テーマ を変更すれば、目に負担をかけずに長時間作業できます。
VS Code は他の言語やツールとの統合もスムーズなので、Markdown 以外のプロジェクトも同じ環境で管理できます。
2. Typora
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特徴
- 「what you see is what you get (WYSIWYG)」という実感しやすい編集体験。
- 必要最低限の UI なので、文章に集中できる。
- GitHub Flavored Markdown(GFM)や LaTeX もサポート。
インストール手順
- Typora の公式サイトへ。
-
Download for Windows / macOS / Linuxから対応 OS のインストーラを取得。 - 通常のインストールで完了。
- アプリ起動時にフォントやテーマをカスタマイズしておくと作業効率が上がります。
使い方・コツ
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エクスポート
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File → Exportから PDF・HTML・Word 等へ簡単に変換可能。
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コードブロック
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リンク・画像
- クリック&ドラッグで挿入するだけで、Markdown での書き方が自動補完される。
Typora の最大の魅力は、書きながら即座に結果が見える ことです。初心者はもちろん、既に Markdown を使い慣れた人も、煩わしい書式を気にせず内容に集中できます。
3. Caret(キャレット)
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特徴
- シンプルで軽量なデスクトップアプリ。
- Markdown の基本機能に加え、数種類のテーマと拡張機能が設定済み。
- オフラインでも完全に機能するため、インターネット不要。
インストール手順
- Caret の GitHub ページへ。
-
Releasesを開き、最新のCaretをダウンロード。 - 実行ファイルを好きな場所にコピーし、ダブルクリックで起動。
使い方・コツ
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ファイルの管理
- 左側のサイドバーでファイルやフォルダをドラッグ&ドロップで整理。
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Live Preview
- 右側に Preview タブを開くとリアルタイム表示。
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ショートカット
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Ctrl+S: 保存。 -
Ctrl+Shift+S: すべてを保存。 -
Ctrl+Shift+V: Preivew Toggle。
-
Caret は 軽量 で、古いPCや低スペックデバイスでもスムーズに動作します。特に大量のファイルを扱う場合は、サイドバーのビジュアル化が助けになります。
4. Dillinger
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特徴
- ブラウザベースのオンライン Markdown エディタ。
- ローカルファイル、GitHub、Dropbox などと連携できる。
- シンプルな UI で、編集とプレビューが同時に表示されます。
インストール手順
- Dillinger のサイトにアクセス。
- ブラウザ上で直接使用可。
- 必要に応じて
File > Save to / Open fromでクラウドサービスと同期設定。
使い方・コツ
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Markdown の雛形
-
File → Newでテンプレートを選択。
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インポート/エクスポート
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Exportで PDF・HTML・Word, GitHub 直送まで可能。
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ショートカット
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Ctrl+S: 保存(オンラインバージョンはローカルに自動保存)。 -
Ctrl+Shift+S: フル画面モード。
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オンラインなので、複数のデバイスで同じドキュメントを編集したい場合に便利です。Google Chrome の拡張機能としても使えます。
5. Mark Text
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特徴
- MIT ライセンスのオープンソースで無料。
- Windows, macOS, Linux すべて対応。
- ターミナルと統合したいユーザーに向いています。
インストール手順
- Mark Text の GitHub リリースページへ。
- あなたのOSに合ったインストーラをダウンロード。
- インストールウィザードに従いインストール。
使い方・コツ
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テーマ切替
-
View → Themeでプレーン&ダークテーマを即時切り替え。
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-
リアルタイムプレビュー
- 画面左側に Markdown、右側にプレビューが並びます。
-
ターミナル統合
-
Ctrl+(“ でターミナルを開き、必要なコマンドを即実行。
-
Mark Text は フルエディタ ではなく、テキストとビューを分離(分割表示)が特徴です。コードや数式を多用する技術ブログに向いています。
Markdown エディタ選びの総合ポイント
| チェック項目 | VS Code | Typora | Caret | Dillinger | Mark Text |
|---|---|---|---|---|---|
| 無料 | ◉ | ◉ | ◉ | ◉ | ◉ |
| オフライン | ◉ | ◉ | ◉ | ✘(オンライン) | ◉ |
| WYSIWYG | ✘ | ◉ | ✘ | ◯ | ✘ |
| テーマ拡張 | ◉ | ◉ | ◉ | ◉ | ◉ |
| プラグイン/拡張 | ◉ | ◉ | ◉ | ◉ | ✘ |
| マルチプラットフォーム | ◉ | ◉ | ◉ | ◉ | ◉ |
| 軽量 | ✘(重め) | ◉ | ◉ | ◉ | ◉ |
- 初心者: Typora や Dillinger(オンラインならすぐに始められる)がおすすめ。
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開発者・Git 連携重視: VS Code で
Markdown Preview Enhancedを併用すると、Markdown とコードベースの共同作業が楽に。 - 低スペックPC: Caret や Mark Text は軽量で動作が速い。
- クラウド連携: Dillinger が最適。GitHub と直接同期できる点が強力です。
使い方ガイド:共通の操作フロー
1. ファイル作成
| エディタ | メニュー/ショートカット | 備考 |
|---|---|---|
| VS Code | File → New File / Ctrl+N |
拡張子を付けずに save すると自動で .md と判定 |
| Typora | File → New |
テンプレートも選択可能 |
| Caret | 画面左の + ボタン | 新規作成 |
| Dillinger | File → New |
直接ブラウザ上で |
| Mark Text | File → New |
ほかと同様 |
2. レイアウト編
- 見出し →
# 見出し1形式。 - リスト →
- アイテム/1. アイテム - 画像 →
 - コードブロック → “`lang … “`
3. プレビュー確認
- ほとんどのエディタが Split View(分割表示)を備えている。
- VS Code なら
Ctrl+Shift+V、Typora ならデフォルトでリアルタイム。 - Mark Text では右側がプレビュー、自動更新。
4. ファイルエクスポート
| エディタ | 書式 | 方法 |
|---|---|---|
| VS Code | PDF / HTML (拡張機能) | Markdown Preview Enhanced → Export |
| Typora | PDF / HTML / DOCX | File → Export |
| Caret | PDF (拡張機能) | Export → PDF |
| Dillinger | PDF / HTML / Markdown | Export |
| Mark Text | PDF / HTML | File → Export |
エクスポートされたファイルは、Web ホスティングサービス(GitHub Pages, Netlify など)にアップロードして公開できます。
まとめ
無料で使える Markdown エディタは数多く存在しますが、作業スタイルや環境に合わせて選ぶことで、生産性を大幅に向上できます。
- 総合開発+チームでの共同作業には VS Code。
- ワンステップで書きたい、実感重視なら Typora。
- 軽い、デスクトップだけなら Caret、Mark Text。
- 外部デバイス間で編集したい場合は Dillinger が便利。
それぞれのエディタを実際に手に取り、1日目の作業で試してみると、最も「自分に合った」エディタを見つけやすいです。
Markdown は「シンプルで柔軟」だからこそ、エディタ選びも多様なニーズに合わせて自由にカスタマイズできます。是非、今回紹介したエディタを試して、最適な作業環境を整えてください!

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